「ベリーダンス」のベリーとはお腹という意味で、お腹を左右前後に動かすその独特な動きからアメリカで命名されました。その名の通り、前後左右にくねらす、揺らす、傾ける、などバリエーション豊かに動かすダンスなので、インナーマッスルを他のトレーニングよりも効率的に鍛えることができ、インナーマッスルは代謝を活発にする働きもありますので、健康促進やダイエットの効果も見込めます。
また、ベリーダンスの注目すべき効果として、ウエストのサイズダウン、つまりくびれ効果があります。腰をくねらせるエクササイズは、腹筋を無理なく使うため脂肪燃焼を促し、皆さんの腰回りに劇的な変化をもたらすこと間違いなしです。
他にも、ベリーダンスは太もも痩せにも効果があります。太ももにも効果があることは実はあまり知られていません。ここでは、その秘密についてご紹介します。
■ ベリーダンスが太もも痩せにピッタリな理由
ベリーダンスがなぜ太もも痩せに良いかというと、インナーマッスルを鍛えるからです。インナーマッスルは、子宮や膀胱などの内臓を支える骨盤の底にあるハンモック状の筋肉です。ここを鍛えると身体の軸が安定して、下半身が引き締まります。また、ベリーダンスは常に中腰でお腹の内部を意識しながら踊ります。そうすると、太ももの内側や裏側といった、普通では鍛えにくい部分を鍛えることができるのです。実はベリーダンスの特長的な腰の動きは、腰より脚の動きによるものが大きいのです。
その代表的な動きの1つに「ヒップシミー」(シミー=小刻みに振るわせるような動き)という動作があります。これは膝を左右交互に前後に動かしてお腹を波打たせます。お腹が波打つのでお腹だけのダンスと思われがちですが、太ももやヒップをしっかり使って踊るので、太ももや腰、ヒップが締まります。ただ、体幹と太ももを鍛えていないと難しいので、これが楽に出来るようになれば、それは太ももがしっかりしてきた証拠と言えるでしょう。
■ ヒップアップやふくらはぎにも効果あり!
ベリーダンスを踊る前にとる基本姿勢は、お腹に力を入れて、骨盤を立てることを意識するので、自然とお尻が上がった位置にキープされます。なので、必然的に姿勢もきれいになり、ヒップアップの効果も十分に見込めます。また、ベリーダンスには、ふくらはぎを引き締める効果もあります。ふくらはぎがむくみや運動不足で太いという方は、血流が悪くて身体の中のリンパの流れも悪くなっている場合が多いのです。その結果、余計な水分や老廃物が溜まり、その悪循環でむくみが治らず太くなってしまいます。ベリーダンスは中腰で行うダンスなので、常に太ももやふくらはぎを締めながら行います。
例えば先ほどご紹介した「ヒップシミー」でも膝を左右交互に前後に動かしますが、当然中腰なのでふくらはぎにも負荷が掛かり、引き締め効果があります。また、ダンスだけでなく、レッスンが終わった後のふくらはぎのリンパマッサージを忘れずに行うことでより効果を高めることができます。疲労物質や老廃物が溜まった脚は、せっかくエクササイズしてもまた元に戻ってしまいます。なので、レッスン後はこまめに脚全体をマッサージして、足に疲れを残さないことが大切です。
■ 家でもできる簡単ベリーダンス
家でも簡単に行えるベリーダンスにヒップシェイクという動きがあります。まず、ベリーダンスの基本姿勢をとり、しっかり骨盤を立てて、膝を柔らかくして立ちます。そうしたら、両腰骨の真横に向かって大きく腰を打ち付けるように振ります。その時、両ももの裏側が波打つくらい強く打ち付け、かつ膝を柔軟に使い、水平方向に腰を動かすということがポイントになります。また、出来るだけ上半身が動かないように、腹筋で支えることも重要です。これを左右交互に繰り返します。音楽に合わせて、リズミカルに動くと、5分くらいあっという間に出来るので、1日10分、毎日欠かさず行えば、1ヶ月で変化が現れるはずです。
また、ベリーダンスのための体作りのために、1日5分でもストレッチを行ったり、インナーマッスルを鍛えるために体幹トレーニングなどをプラスアルファーで行うとより上達に近づくはずです。インナーマッスルを動かすためには、筋肉がほぐれた状態の方が効果的で、柔軟性が高くなれば可動域が広がるので、継続して行うことで、今まできつかった踊りが少しだけ楽に踊れるようになること間違いなしです。
■ しっかり効果を出したいならスクールへ
自分で動画を見ながらベリーダンスをやってみても効果はあると思います。しかし、自分では分からない体幹の軸のブレ、腰の正しい動かし方などはやっている本人では気づけないことが多いです。なので、スクールでレッスンを行っているプロのダンサーの先生方に直接見てもらった方が、独学で踊るよりも確実に技術の上達や身体の変化を感じることが出来るはずです。目に見える効果を実感したい方は、ぜひスクールに通ってみるのがいいでしょう。