はじめに
ハワイアンミュージックというワードを聞くと、皆さんはどのような曲調を思い浮かべますか?「明るい感じ」「リラックスする感じ」など人それぞれアバウトなイメージはあると思いますが、具体的な特徴やジャンルは知らないという方が多いのではないでしょうか。今回はそのハワイアンミュージックについて詳しく紹介していきます。
■ ハワイアンミュージックとは
ハワイアンはウクレレやスティルギターなどの楽器が織りなす優しい音色が印象的な音楽です。スローからミディアムテンポかつ長調であることが多いのも特徴です。また、この要素から少し外れていても、ハワイ発祥の音楽やそれに影響を受けた音楽のことはハワイアンミュージックと呼ぶことがあります。
(1) ハワイアンミュージックの歴史
ハワイの音楽と歴史には深い関係があります。今のハワイアンミュージックの形が出来上がったのは移民の影響が大きいからです。ハワイには古くからフラやチャントといった音楽文化がありましたが、そこに移民がギターやキリスト教文化の賛美歌を持ち込んできました。それらが融合して現在のようなハワイアンミュージックになったのです。
(2) ハワイアンミュージックの癒し効果
ハワイアンミュージックはおしゃれなカフェや雑貨屋さんなどで流れているイメージがありませんか?それはハワイアンミュージックの癒し効果が抜群だからです。一般的に明るい曲はアップテンポなものが多いですが、ハワイアンミュージックは明るくありつつもおだやかなテンポなため、無駄な刺激を与えず自律神経を整えてくれます。また、ハワイアンミュージックで取り入れられることの多い波の音は、呼吸のリズムと同じなため、安らぎ効果が高いと言われています。
■ ハワイアンミュージックのジャンル
(1) アイランド・コンテンポラリー
伝統的なハワイアンに最も近いのがこのジャンルです。現代向けに独自のアレンジも加えられているので聞きやすく、一般的にイメージされるハワイアンミュージックに触れたい時におすすめです。
(2) レゲエ(ジャワイアン)
リズムはレゲエ、コードやメロディラインはハワイアンというようにジャマイカのレゲエとハワイアンの要素が合わさったジャンルです。レゲエよりは重さがなく、ハワイアンよりもしっかりとしたリズムで、同じ南国同士ならではの相性の良さがあります。
(3) パパ・ハオレ
英語で歌われるハワイアンミュージックのことを指します。伝統的なハワイアン以外はほぼ英語の楽曲なので、多くのコンテンポラリーやジャワイアンはこれに当たります。
(4) ハワイアン・カントリー
アメリカ南部で生まれたカントリーミュージックの影響を受けている哀愁のあるジャンルです。映画で見るような昔のハワイの街並みを彷彿とさせる雰囲気で、懐かしさを感じるメロディが魅力です。
(5) チャント(メレ・オリ/メレ・フラ)
民族色が強く、伴奏が簡素なのが特徴です。スタイルとしては、ラグビー・ニュージーランド代表が試合前に披露するハカに似ています。中でもメレ・オリは神への祈祷や大漁・豊穣を願う宗教的な意味合いを持っています。
■ 日本人アーティストも!有名なアーティスト
ハワイアンミュージックで有名なアーティストと言えば、イズラエル・カマカヴィヴィオレとケアリイ・レイシェルです。前者はハワイで「イズ」の愛称で親しまれ、代表曲『over the rainbow』の公式YouTube再生回数は11億回という人気アーティストです。透明感のある歌声を一度聞いてみてください。over the Rainbow - Israel "IZ" Kamakawiwoʻole
ケアリイ・レイシェルは様々な曲調のハワイアンミュージックを歌いこなすアーティストで、日本でも何度もライブを開催している大御所です。デビュー作『カワイプナハレ』は当時チャートでトップを獲得し、ハワイの音楽史上最高のセールスを更新した人気曲です。
また、Def Techさんや平井大さんなど聞き馴染みのある日本人アーティストの皆さんの楽曲も実はハワイアンミュージックです。
Def Tech - Catch The Wave
平井 大 / Slow & Easy
■ 癒しの時間を!おすすめのアルバム
ハワイアンミュージックにもっと触れてみたい、色々なアーティストの楽曲を聞きたいという方にはオムニバスのベストヒットアルバムがおすすめです。ハワイアンミュージックのアルバムの中で有名なのが『アロハ・ヘヴン』シリーズです。日本人でも「どこかで聞いたことある!」というような曲が多いため、入門編としてぜひCDを手に取ってみてください。