◼︎はじめに
みなさん、ジャズダンスと言ったらどういった踊りをイメージしますか?SNSやテレビで普段目にするダンスはほとんどジャズダンスと言っても過言ではありません!普段踊る方でないとなかなか距離が遠い存在に感じるかと思いますが、少しはイメージが付きやすくなったかと思います。
そんな、普段日常的に目にするジャズダンスを今回は深堀していきたいと思います
◼︎ジャズダンスの起源を探る!アフリカ文化からブロードウェイまで
(1)ジャズダンスの起源
ジャズダンスの起源は20世紀初頭アメリカ、ニューオーリンズ。演奏されるジャズミュージックに合わせて黒人ダンサーたち踊っていたものをジャズダンスと呼んだことがはじまりといわれています。
奴隷制度が廃止された後、彼らは自由な文化を築くために様々な要素を取り入れるようになり、その中でも音楽とダンスは重要な役割を果たしたようです。多くの都市で発展し黒人コミュニティーの文化的要素を取り入れながら独自のスタイルを確立。
1920年代から1930年代にかけて、ジャズダンスはミュージカルシアターや映画に登場し、人気を博しました。ブロードウェイ・ミュージカルの振付師たちの影響により、ジャズダンスはより洗練された形に進化しました。
ボブ・フォッシーやジャック・コールといった振付師たちが、ジャズダンスのスタイルを確立するようになりました。
ジャズのみならず様々な音楽で踊られるようになり、現在では幅広く人気の高いダンスとなっています!
(2)クラシックからモダンへ
バレエとジャズダンスは似ているように思えますが発祥の経緯に違いがあります。ジャズダンスは、バレエの要素を取り入れたジャンルであり、魅せることを主としているバレエに対して社会への風刺や訴えを表現することがジャズダンスになります。ただし、クラシックとは異なりモダンでは抽象的な作品作りが可能であることから、振付師によっては社会への風刺や訴えを表現することもあるようです。
(3)ブロードウェイとジャズダンス
ダンスの表現を磨くために技術作品に触れたいと考える方も多いのではないでしょうか。『シカゴ』や『オペラ座の怪人』『ヘアスプレー』『レ・ミゼラブル』などの名作映画の作中で踊る姿は物語の中でも印象に残るシーンかと思います。作品に触れたい!と考えているかたは是非観ていただきたいです。
ジャズミュージックの進化とともにジャズダンスの形も進化していき、自由な型が増えて行きました。
1920年代から1930年にかけて、ミュージカルシアターや映画で取り入れられるようになり人気が拡大。その中でもブロードウェイのミュージカルの振付師の影響がいまの洗練されたジャズダンスに変わっていきました。
◼︎時代とともに進化するジャズダンス:スタイルの変遷を解説
○1920年代 : アメリカ、ニューオーリンズ。演奏されるジャズミュージックに合わせて黒人ダンサーたち踊っていたものをジャズダンスと呼んだことがはじまりです。○1960年代 : 映画やミュージカルにおけるジャズダンスの普及が加速。ハリウッドでの影響力が増大していきました。
○1980年以降モダンジャズやストリートジャズなど、ジャズダンスでも新しいスタイルが生まれ、現代のダンススタイルとしてた定着するようになっていきました。
産業革命以降、交通手段が急速に発展するようになりました。その影響で世界各地への移動が活発に行われるようになり、ヨーロッパからアメリカに多くの文化が持ち込まれます。
ヨーロッパのさまざまなダンススタイルもアメリカに持ち込まれることになりました。そのスタイルがジャズダンスと混ざり合い、さらに発展していくことになります。
◼︎知っておきたい!ジャズダンスの歴史を彩る有名な振付師たち
(1)Jack Cole(ジャックコール)
アメリカ人の振付師で、1930年代から60年代ぐらいまでブロードウェイとハリウッドで活躍しました。インド舞踊、タイ舞踊などのエスニックな要素をジャズダンスに取り入れて、独自のスタイルを確立していきました。
JACK COLE: JAZZ
(2)Bob Fosse(ボブ フォッシー)
ジャックコールの影響を受けつつ、独自のスタイルを取り入れ新スタイルのジャズダンスをつくり上げました。あの有名な『シカゴ』『キャバレー』『オール・ザット・ジャズ』の振付師です。
Bob Fosse dance numbers - " The Rich Man's Frug "
(3)CHET WALKER(チェット・ウォーカー)
20歳の時にボブ・フォッシー振付・演出『ピピン』初演に出演し、以後『ダンシン』『スィート・チャリティー』リバイバル版などフォッシーの作品でダンス・キャプテンやアシスタントとして活躍しました。
Chet Walker/Musical Theater Dance
◼︎ジャズダンスに影響を与えた音楽と振付師たちの関係性
ジャズダンスは、特定の型が決まっていないため、自由に表現できるのが最大の魅力です。洋楽、邦楽、アップテンポな曲、スローテンポの曲様々な楽曲に合わせて踊ることができます。そのため現代では、遊園地のパレードや、ミュージカル、人気アーティストやアイドルの振付まで、ジャズダンスはエンターテインメントの幅広い分野で使われており、エンターテインメントとして演じられていくなかで、多様な文化が融合し、多様なジャンルを持つに至ったのです。
◼︎未来へ向けて:ジャズダンスの進化を支える次世代の振付師
○仲宗根梨乃さん
世界的に有名なアーティストの振り付けを手掛け、ダンス界に知らない人はいないと言えるほどの知名度を上げる仲宗根梨乃さん。少女時代・AKB48・東方神起など、最近だと日本のオーディション番組『PRODUCE101JAPAN』でダンストレーナーをされていました。
○MAKIKOさん
演出振付家として活躍するMIKIKOさんは、日本で大旋風を巻き起こした「恋ダンス」の振り付けを手掛けた振付師さんです。その他、Perfumeやオリンピックのセレモニーの振り付けなども手掛けています。キャッチーな振付が特徴的です。
○Shojinさん
日本中の振付師が目指す場所であるコンテスト「LegendTokyo」で多数の受賞歴を誇るShojinさん。大学に入学後からテーマパークダンスを始め、在学中に大手テーマパークのダンサーオーディションに合格した異色の経歴を持っているダンサー・振付師さんです。パッション溢れるスロージャズやシアタージャズでも人気で「日本イチ予約の取れない講師」として大注目されています。