タヒチアンダンスとは、ポリネシア諸島に伝わる伝統舞踊で、ドラムやパーカッションの力強い野性的な音に合わせて、激しく体を動かしていくエネルギッシュなダンスです。ハワイに伝わるフラダンスの起源とも言われており、非常に歴史ある文化であり、ダンスでもあります。しかし、外国の伝統舞踊ということで、聞きなれない方も多いと思いますが、今日の日本では、多くの女性がこのタヒチアンダンスに夢中になっています。というのも、タヒチアンダンスがもたらす効果が、女性にとってはとても魅力的であるからです。今回は、多くの女性を惹きつけるタヒチアンダンスの魅力についてご紹介したいと思います。
■ タヒチアンダンスの特徴
(1)タヒチアンダンスは1つだけではない?
タヒチアンダンスは大きく分けて4種類に分類されます。1つ目は、オテアというダンスです。とても情熱的なダンスで、テンポの早い伝統打楽器の演奏に合わせて、とても大胆な動きをするダンスと言えるでしょう。
華やかで可愛らしい衣装のフラダンスとは違って、野性味あふれる衣装が特徴です。
2つ目は、手の動きに焦点を当てた、アパリマというダンスです。こちらはウクレレやギターの音楽に合わせて、しなやかな動きで歌詞を表現するダンスとなっています。こちらは、パレオや花の冠などオテアと比べたら、可愛らしい衣装で踊ります。
3つ目は、激しく伝統打楽器などをかき鳴らして踊るパオアです。こちらは、男性と女性のダンサーが円になり、激しく伝統打楽器などをかき鳴らして、男女のペアが円の中心に出てから「Hi」と「Ha」の掛け声で踊ります。
4つ目は、ダンサーたちが男女別に2つの円に並んで踊るヒヴィナウです。男女がペアとなって踊っていきますが、ダンスの内容は男女で異なることがあります。
(2)タヒチアンダンスの共通の動き
上記のように、タヒチアンダンスにも多くの種類がありますが、全てに共通することとして、楽器の演奏や歌に合わせて、情熱的にエモーショナルに踊るものであるということです。ほとんどの人が、タヒチアンダンスはゆったりと踊るものとして捉えていると思われますが、常に腰を落とした状態で腰を振るという動きをベースとして維持し続けることは、想像以上にきついものとなっています。
さらに、ベリーダンスと比較すると、その動きはとても大きく激しいものになっており、有酸素運動と無酸素運動を同時に行うため、運動量も非常に多いです。なので、初めての方は想像とのギャップに驚くかもしれません。しかし、その分脂肪の燃焼に期待でき、かつ、くびれ効果等も見込めるため、ダイエットをやりたい女性にはお勧めのダンスになっています。
■ 下半身の体幹が鍛えられる
「フラダンスとタヒチアンダンスなら、どちらがダイエットに向いている?」という質問をされたのなら、体力や筋肉をストイックに使うのは、タヒチアンダンスと言えるでしょう。タヒチアンダンスは上半身と下半身を全く分断して踊ります。上半身をあまり動かさない一方で、下半身は足を少し屈めた体制を基本姿勢とし、腰を前後左右に大きく動かすため、下半身が受ける負荷は非常に大きくなっています。そのため腹筋や背筋などの体幹筋、骨盤、インナーマッスルが一気に効率よく鍛えられます。さらに、足は身体全体における筋肉の大半を占めているため、足を鍛えることで筋肉量が増大し身体全体の基礎代謝がアップします。基礎代謝が増えれば消費カロリーも増えるため、痩せやすい身体になり、ダイエット効果が期待できます。
激しい腰つき、大胆な振り付けを通して、腹筋・背筋・太ももの筋肉など色んな部位を使うので、運動量はすさまじいですが、下腹やウェスト周りが気になる人には、最適な運動と言えるでしょう。
■ 姿勢がキレイになる
タヒチアンダンスでは、ダンス中も前のめりにならない、上半身を動かさないことを意識するため自然と姿勢が綺麗になります。しかし、いざタヒチアンダンスに挑戦しようと思っても、多くの人が上半身のバランスが上手く取れずにぶれてしまうことがあります。これはタヒチアンダンスに必要な筋力が不足しているためです。タヒチアンダンスに最も必要な筋肉は腹筋であり、これは「タヒチ筋」と呼ばれるほどタヒチアンダンスには欠かせないものです。最初は腹筋がなく、グラグラと安定しない上半身だった人も、レッスンを積み重ねることで、踊り自体にも安定感が出てきます。そして、体幹筋である腹筋を中心に鍛えることで姿勢も良くなり、均整のとれたプロポーションを手に入れることができます。
また、上半身の姿勢を整えるうえで、まずは背骨と足が真っ直ぐに伸びているイメージを思い浮かべることが重要です。そして、かかとに重心を置くように心掛けて踊ることで、徐々に上半身を真っすぐに固定することができるようになります。体に軸となる芯があることで、身体がぶれずに腰だけが大きく動いているという美しいダンスを踊ることができます。
口コミでは、タヒチアンダンスを始めて、何をしても今まで解消することのなかった猫背や反り腰が改善したという声が多く寄せられています。また、それは主観だけでなく、周囲から見ても姿勢がキレイになっているため、見た目が以前よりもスッキリして見えるようです。加えて、太もも部分などの下半身もスッキリするため、今まで履くことができなかったスキニージーンズが苦労せずに履けるようになったという口コミも寄せられています。タヒチアンダンスによるダイエット効果は、本物と言えるでしょう。
■ 楽しみながら「いつの間にか」痩せることができる
(1)ダイエットを感じさせない楽しさ
ダイエットはやろうと思っても、黙々と歩くことや走ることに楽しさを見出すのは難しく感じてしまい、どうしても疎遠になってしまいがちです。ダイエットをしているということを他の人に知られたくない人も多いと思いますしかし、タヒチアンダンスはそれらのダイエットの悩みの種を取り除いてくれます。タヒチアンダンスは一人で踊るわけではありません。同じレッスンを受ける仲間がいますし、踊る際にも華やかな衣装を身につけるため、ダイエット中に感じがちなストレスからも解放されやすくなります。むしろ、しっかり身体を動かすことで、日常生活のストレスを発散できるといったメリットもあるのです。このように楽しみながら痩せることができるという点が、タヒチアンダンスがダイエットに最適な理由と言えます。
また、基本の形を覚えることで、自宅でもエクササイズの一環として楽しんで踊ることができます。市販の本やDVDも多く販売されているため、自分のペースで確認しながら取り組むことができます。
ダイエットのために始めたという人も、いつの間にかタヒチアンダンスに夢中になり、いつの間にか周囲から羨ましがられるような姿勢やくびれを手に入れることができるでしょう。その時には、ダイエットという言葉とは、無縁になること間違いなしです。
(2)魅力的な音楽
タヒチアンダンスは、元々伝統舞踊であるため、使われる曲もあまり馴染みがないかもしれません。しかし、聞いてみると非常に魅力的で楽しい曲調の曲が多くなっています。有名なところでは、レゲエ音楽とタヒチ音楽の融合した穏やかな曲を歌うボビーホルカムや、タヒチアンダンスの歌姫と呼ばれるサブリナが挙げられます。どちらも聞いている人の気持ちを高めてくれる曲を歌っています。
また、タヒチアンダンスでは、これらの曲に合わせて衣装を選びます。種類としては、美しく華やかな衣装であるル・グラン・コスチューム、自然の葉っぱや花を取り入れた衣装であるル・コスチューム・ヴェジェタル、パレオを巻いただけの衣装のル・コスチューム・オン・ティスュ、長いパレオを使った衣装のラ・ローブの4種類があります。曲に合わせて衣装を変えることも楽しみ方の1つになります。
-終わりに
タヒチアンダンスは、あまり馴染みがないダンスかもしれませんが、「腰のくびれをつくりたい」「お腹をへこませたい」けど楽しみながらダイエットをやりたい方や、女性らしいプロポーションやメリハリのある身体を目指したい方にはとてもお勧めできるダンスです。楽しく美しく痩せたいという方は、これを機に始めてみたらいかがでしょうか。